エリオット波動の概要

フィボナッチ数と黄金比

エリオット波動ではフィボナッチ数と黄金比という数学的な概念も取り入れています。

黄金比とは1:1.618という比率のことです。 この比率は人間の目に最も自然で美しく映るため、建築や美術などに用いられています。 黄金比のことを知らなくても、美術的な才能がある人が作る作品のそこかしかには自ずと黄金比が現出します。

黄金比はさらに、自然の中にも数多く発生しています。例えば、ヒトの上半身(腰から頭まで)のと下半身(腰から下)の比率は1:0.618(=1.618:1)ですし、DNAや、渦巻き、ハリケーン、銀河系の渦、鉱物の結晶などにも黄金比が存在します。

したがって、人間の群集心理に基づいて自然に形成される波動パターンにも黄金比が適用できるのではないかと考えられます。

フィボナッチ数

フィボナッチ数とは、数字を1つ前の数字と足すということを1から開始するというもので、12世紀のイタリアの数学者である A. レオナルド・フィボナッチという人が思いついた概念です。

つまりフィボナッチ数では、1+1=2、2+1=3、3+2=5、5+3=8、8+5=13、13+8=21... という計算を延々と続けてゆきます。

そして、このフィボナッチ数と黄金比の関係についてですが、フィボナッチ数をその1つ手前のフィボナッチ数で割ってみましょう。

例えば、5÷3=1.666...となります。 8÷5=1.6。 同様に計算を続けていくと、割り算の答えが1.615、1.619、1.617...と徐々に黄金比の数字に近づいてゆきます。

そして1597÷987以降は1.618034という黄金比率の数字になり、102334155 (40番目のフィボナッチ数)÷63245986(39番目)以降は割り算の答えが 1.61803398874989 で固定されます。 おそらく 1.61803398874989 というのが真なる黄金比なのでしょう。



黄金比やフィボナッチ数の使われ方

エリオット波動では、1:1618や1:0.618という比率以外に、そこから派生した62%(1.618を四捨五入した数字)、38%(100%−62%)などの数字を波動パターン確認の際の補助として用います。

具体的には、第1波と第3波と第5波のサイズの比率(参考: 拡張波)に黄金比が現れる傾向があると言われています。

また、修正波で戻す幅が38%や62%などの値を取ることが多いとも言われています。 例えば、第2波が第1波で上昇(あるいは下落)した値幅の38%を押したり戻したりという具合です。

日柄の計算にフィボナッチ数が用いられることもあるようです。 例えば、1つの波が続く日数が34日や55日、あるいは89日または144日いやいや233日目かもといった具合です。 月や年などの規模の期間に対しても同様の推測がなされます。

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